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子ども2人と貯金ほぼゼロから毎日100通のDMを送り続け、年商数億円の「文章の会社」を築いた

8 min read

ビジネス概要

事業タイプ

Agency

フェーズ

拡大期

どんな事業?

企業のマーケティング担当者や経営者向けに、売上に直結するコピーライティングとコンテンツ制作を提供する「文章の会社」。

💰 いくら儲かった?

年商数億円規模。貯金ほぼゼロ・子ども2人の状態からスタート。

💡 成功の気づき × 打ち手
1
気づき

良い文章を書けるだけでは仕事は来ない。自分から見込み客に届けに行く泥臭い営業が必要だった。

打ち手

毎日100通のDMを送り続け、最初の顧客を獲得してから実績ベースで拡大した。

2
気づき

個人のライターではなく「文章の会社」として組織化することで、スケールと信頼性が変わる。

打ち手

チームを組織し、品質管理とプロセスを標準化して個人依存から脱却した。

子どもが2人いて、貯金はほとんどない。それでもSNSのDM(個別メッセージ)だけで仕事を取り、今では年に何億円もの売上が出る「文章の会社」に育てた。

最初の仕事は約3万円($200)で、次は月約60万円($4,000)だった。派手な広告費も潤沢な資金もない中で、どうやって信頼を積み上げ、仕事を広げていったのか。アメリカ・アラバマ州のクリフトン・セラーズが選んだのは、「文章」と「毎日のDM」という地味な打ち手だった。

お金がなくても始められた。DMから育った文章の会社

出典: businessmachine.podbean.com

子どもが2人。貯金はほとんどない。そんな状況からSNSのDM(個別メッセージ)だけで仕事を取り、いまは年に何億円もの売上が出る「文章の会社」を作った男がいる。アメリカ、アラバマ州に住むクリフトン・セラーズだ。

始まりは、何となくSNSを眺めていた夜のことだった。「ネットで週に約15万円($1,000)稼いでる」そんな投稿が目に入った。正直、怪しいと思った。それでも気になって、約5,000円($30)の教材を買ってみた。しかし中身は薄く、短い文章が並ぶだけで、期待した答えはなかった。

それでも一つだけ残ったものがある。「SNSで発信する」という方向性だ。そこからしばらく遠回りが続く。ネットで物を売る方法を試したり、別の稼ぎ方に手を出したりしたが、どれもうまくいかない。家計は苦しいまま、焦りだけが募っていった。

そして2022年のはじめ、腹を決めた。「文章を書く。発信はそれ一本で行く」すると流れが変わる。3月だけでフォロワーが4万人増えた。書くことが楽しくなり、投稿を続けるほど文章が自分の武器になっていくのを実感した。

やがて「代わりに書いてほしい」という相談が届くようになる。最初は小さな依頼だったが、積み重ねるうちに仕事は増えた。ついにクリフトンは会社を設立する。名前はLegacy Builderだ。

クリフトンの生い立ちや経歴

クリフトンはアラバマ州の田舎で育った。家庭環境は複雑で、母親は早くに亡くなり、生後3か月で養子になった。子どものころは薬物依存にも苦しんだという。

人生を立て直すきっかけになったのがアメリカンフットボールだった。自分の環境から抜け出し、流れを変えた最初の一人になれた、とクリフトンは語っている。

社会人になってからは、非営利団体で約7年働いた。大学関係の仕事や寄付集めなど、社会の役に立つ仕事だったが、生活は楽にならない。子どもが小さい時期、クリフトンはこう思った。

「このままでは、お金を増やす道が見えない」

最初の仕事は約3万円($200)。次は月約60万円($4,000)

最初の依頼は約3万円($200)で、相手はアイルランドに住む若いフィットネストレーナーだった。

次に大きかったのは、リーダーシップを教えるコーチからの仕事で、月約60万円($4,000)で、投稿文や長文の文章など、SNSアカウント全体の文章を任された。

結果は分かりやすかった。そのコーチのフォロワーは、16週間で6万8,000人まで増えた。

クリフトンはここで確信する。文章はただの言葉じゃない。人を集め、信頼を作り、ビジネスを動かす力になる。

仕事の広げ方はシンプルだった。DMを毎日100通

Legacy Builderが大きくなるまでには、はっきりした2つの段階があった。

段階1:まず自分のアカウントで結果を出す

最初の武器は「自分自身が実例」だった。自分のSNSが伸びた事実を見せて信用を作り、依頼につなげた。

広告を出すお金はない。だからDMを使った。毎日100通。体力勝負だった。

断られることも多い。それでも送り続け、返事が来たら会話を続ける。必要な人に、必要な形で提案する。そうして少しずつ仕事が増えていった。

段階2は、「個人の副業」から「会社」に見える形へ変えることだ。

ある時期まで、外から見ると「ノートパソコンを持った個人が請け負っている」ように見えていた。

頼む側からすると不安になる。金額が大きくなるほど、「この相手は大丈夫か」と気にするためだ。

そこでクリフトンは決めた。「ちゃんとした会社に見える形」に作り直す。

以前のサイトは、安いサービスで作った簡単な1ページだけだった。そこからロゴ、色、言葉の選び方、見せ方を一気に整えた。動画も用意し、費用もかけた。

すると変化が起きる。相談してくる人の質が変わった。リニューアル直後から「大きな会社を動かしている人」が問い合わせてくるようになり、売上はさらに伸びた。

お客が増え、続いている理由

相手が経営者になるほど、「安心して任せられるか」を気にする。Legacy Builderは仕事の進め方や連絡の仕方を整え、プロとしての振る舞いを徹底した。

そして、他社との違いをはっきりさせた。「文章づくりに本気で向き合う」という姿勢を前面に出した。

自分たちも毎日発信し、文章の力で会社を大きくしてきた。広告に頼らず、発信を見た人や紹介から仕事が来る。そこに強みがあった。

ただし難しいのは、依頼主になりきって文章を書くことだ。本人らしく聞こえない文章は、本人の投稿として使えない。

だからLegacy Builderは、言い回しや考え方のくせをつかむことを大事にしている。確認の流れも含めて、ブレない仕組みを作った。

さらに「代筆屋」で終わらないことも重視している。新商品を出す時期、大事な発表がある時期に必要な文章をまとめて作り、その人の発信チームとして動く。そこまでやるから、長く続く関係になる。

これからやりたいこと

クリフトンが次に目指すのは、経営者や会社の代表が「一目でこの人だと分かる発信」を作る際の、全体を束ねる役割を担うことだ。

SNSだけでなく、メールで届く読み物や動画も含め、発信全体を支えられる体制を作りたいと考えている。

文章づくりに加えて、DMでのやりとりの設計、メールの送り先リストづくり、メール配信の運用も手伝っている。社内だけで全部そろえようとすると、やることが増えすぎて回らなくなるからだ。

うまくいかないと思った瞬間

会社一本にした直後、初めて「社員に近い立場の人」との問題が起きた。仕事量は多いが、質が追いつかない。お客が離れた。

クリフトンはその人に辞めてもらう決断をした。つらい選択だったが、会社を続け、目指す形に近づけるには必要だった。

この出来事をきっかけに、仕事の手順を整え、現場を回す役割の人も加え、運用を締め直した。

もう一つの不安は、SNSのルールが突然変わることだ。昨日まで通じたやり方が、翌日には通じなくなる。

大きな変更が起きた時、クリフトンは2日間ほとんど寝ずに新しいやり方を探したという。

だからこそ、SNSだけに頼らない。クリフトンはお客に「メールの送り先リストを作れ」と勧めている。SNSが変わっても、連絡できる相手が残るからだ。

仕事に欠かせないツール

使うツールは多すぎない。

社内の作業整理には、メモや資料をまとめられるサービスを使う。投稿の予約や複数SNSの管理には、投稿をまとめて扱えるサービスを使う。メールで届く読み物の配信には、ニュースレター向けのサービスを使っている。

DMのやりとりを効率化するツールや、別のSNSでの反応づくりを助けるツールも、必要に応じて活用する。

影響を受けた本

クリフトンには、社員全員に読んでもらう本がある。飲食店でお客の体験を最高にするための工夫を描いた本だ。

高級店のように感じてもらえる小さな気配り。それを文章の仕事にも取り入れたいと考えている。

これから始める人への助言

クリフトンの助言はシンプルだ。

得意なことを1つ選び、それに集中する。

次に壁になるのは時間だ。早く結果が欲しくなる。でもできるのは、方向を決めて少しずつ学び続けることだけ。

いまは情報が手に入りやすい。学び方次第で、必要な力は身につけられる。

事業が伸びない理由は、たいていどこかに「足りない力」があるからだ。売り方が弱い。約束した仕事をやり切る力が弱い。商品としてのまとめ方が弱い。そういった穴が残っている。

問題を見つけて埋める。次の段階へ進む。するとまた新しい課題が出る。逃げずに埋めていく。それが大事だとクリフトンは言う。

仲間の集まりで得たもの

クリフトンは、経営者同士の非公開の集まりにも参加している。そこで出会った相手と、ネット上のサービスを一緒に作ったこともある。一度も直接会わないまま進め、月に約300万円(約2万ドル)の売上に近づいているという。

イベントに参加して、もう一つ変わったことがある。

「自分はこの場にいていいのか」

その不安が薄れた。周りの成功している経営者も、同じように悩み、家族や仕事を抱えながら生きていると分かったからだ。

大事なのはお金だけではない。どんな影響を世の中に残したいか、どうやってそれをやるか。そういう話を重ねることで、落ち着いて判断できるようになったとクリフトンは語っている。


3層インサイト

クリフトン・セラーズは子どもが2人いて貯金がほとんどない状態から、SNSのDMだけで仕事を取り始めた。
最初に約5,000円($30)の教材を購入したが、中身が薄く、期待していた答えは得られなかった。
2022年のはじめに「文章を書くこと」に一本化し、発信を継続した結果、3月だけでフォロワーが4万人増えた。
発信を続けたことで「代わりに書いてほしい」という相談が届くようになり、依頼を積み重ねて会社Legacy Builderを設立した。
最初の依頼は約3万円($200)で、アイルランド在住の若いフィットネストレーナーからだった。

自分の発信で具体的な成果を作り、その実績を提示すると、低コストでも受注につながりやすい。

根拠

-2022年のはじめに「文章を書くこと」に一本化し、発信を継続した結果、3月だけでフォロワーが4万人増えた。

-発信を続けたことで「代わりに書いてほしい」という相談が届くようになり、依頼を積み重ねて会社Legacy Builderを設立した。

毎日一定数のDMを送り続け、返信が来た相手との対話で提案を調整すると、広告費がなくても案件を増やせる。

根拠

-広告費がないため、毎日100通のDMを送り、断られても送り続け、返事が来たら会話を継続し必要な形で提案した。

提供価値が大きくなるほど、買い手は実務能力だけでなく「任せても大丈夫か」という体制・見た目の信頼性を重視する。

根拠

-個人に見えて不安を与える課題に対し、サイトをロゴ・色・言葉・見せ方・動画まで整え費用をかけてリニューアルし、直後から大きな会社を動かしている人が問い合わせるようになり売上が伸びた。

成果が可視化できる事例を作ると、より高単価の継続契約につながりやすい。

根拠

-最初の依頼は約3万円($200)で、アイルランド在住の若いフィットネストレーナーからだった。

-次に大きかった仕事はリーダーシップを教えるコーチからで、月約60万円($4,000)でSNSアカウント全体の文章(投稿文や長文)を任された。

-そのコーチのフォロワーは16週間で6万8,000人まで増えた。

品質が追いつかない体制を放置すると顧客離れが起きるため、役割・手順の再設計と人員判断が必要になる。

根拠

-会社一本にした直後に社員に近い立場の人の品質問題で顧客が離れ、辞めてもらう決断をし、その後手順を整えて現場を回す役割の人も加え運用を締め直した。

広告費をかけられず、実績も少ない状態で最初の顧客を獲得したい。

1自分の発信チャネルで提供スキルに直結するコンテンツに絞り、一定期間の投稿頻度を決めて継続する。
2発信の成果指標(例:フォロワー増、反応数、問い合わせ数)を期間を設定して記録し、実績として提示できる形にまとめる。
3見込み客に送るDMの件数を毎日決め、短い自己紹介・相手への質問・提案の順で会話を進める。
4返信が来た相手には、課題確認→提案→次のアクション合意の流れで対話を継続し、必要な形に提案内容を調整する。

単発案件から高単価・継続案件に移行したいが、買い手が不安を感じて決裁が進まない。

1サービス提供者としての信頼要素(会社情報、実績、提供範囲、進行手順、連絡体制)を1ページに整理して提示する。
2ロゴ・色・言葉づかい・事例の見せ方を統一し、外から見て「ちゃんとした会社だ」と感じられる見た目に整える。
3実績は数値・期間・担当範囲が分かる形でケーススタディ化し、提案時に必ず添付する。

チーム化した途端に品質が不安定になり、顧客離れが起きている。

1納品物の品質基準(チェック項目、承認フロー、修正回数の扱い)を文書化し、案件ごとに運用する。
2役割分担(制作、品質管理、顧客連絡、進行管理)を切り分け、現場を回す担当を明確に置く。
3品質問題が継続する場合は、担当変更や契約終了を含めた判断基準を事前に定めて実行する。