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「寝てる間に再生されてる」月600万〜900万円を積み上げた“止められにくい動画”設計

7 min read2026年2月21日
「寝てる間に再生されてる」月600万〜900万円を積み上げた“止められにくい動画”設計

ビジネス概要

事業タイプ

Media

フェーズ

拡大期

規模感

年の売上は合計で約1億円規模($700,000)

概要

AIで台本・音声・素材を自動生成し、長時間再生され続ける「見なくても流れる」YouTube動画を量産して広告収益を得る事業。

ターゲット

動画広告やコンテンツマーケティングに注力する中小規模のデジタルマーケティング部門の責任者

主な打ち手

視聴者の集中ではなく「止められにくさ」を軸に、TubeGenとAIツールで長時間動画を低コストで量産して視聴時間を最大化した。

ストーリーの流れ

Insight

動画は「見てもらう」より「止められにくさ」が伸びを左右する局面に入った。

  • 画面の中で淡々と流れ続け、気づけば時間だけが過ぎていくタイプのコンテンツが増えている。
Action

大学をやめたデイビスがYouTubeで「見なくても流れる動画」を大量生産する戦略に振り切った。

  • 狙いは内容を覚えてもらうことではなく、とにかく長く再生されることである。
  • 視聴者が寝ている間に流されていることも多いという。
Scale

単一チャンネル集中ではなく複数チャンネルを束ねたネットワーク運用に切り替えた。

5チャンネル稼働チャンネル数
  • 子ども向けゲーム、動物のまとめ、いたずら、アニメ編集、ボリウッド切り抜き、有名人のうわさ話など幅広く扱ってきた。
Insight

最も稼げたのは派手さよりも「途中で止められにくい」長時間の歴史動画だった。

  • 6時間くらいの長い歴史動画を淡々と流す形式で、睡眠用BGMに近い雰囲気である。
  • 声は落ち着いていて山場も少ないため、途中で止められにくい。
Action

台本からナレーション、素材までをAI中心にして制作を自動化した。

  • 共同パートナーが作ったTubeGenという自動化の仕組みが中心にある。
  • Claudeで台本や映像用の材料を作り、ElevenLabsでナレーション音声を作り、素材を組み合わせて長時間動画にまとめる。
Scale

AI化によって長時間動画でも制作コストを極小化した。

  • 6時間の動画でも制作費が約9,000円($60)くらいで済むことがあるという。
Monetize

ネットワーク全体で月600万〜900万円規模の売上を積み上げた。

月に約600万〜900万円($40,000〜$60,000)月次売上規模
  • 売上は月4万〜6万ドルほどで、日本円にすると約600万〜900万円($40,000〜$60,000)くらいになる。
Monetize

運営費を抑えた結果、利益率85〜89%の高収益モデルになった。

利益率は85〜89%利益率
  • 運営費は月約100万円($6,500)ほどで、ジャンルごとの小さなチームの人件費などが中心だ。
Growth

記事側の確認では年の売上が約1億円規模と伝えられた。

年の売上は合計で約1億円規模($700,000)年次売上規模
  • SNSの分析画面や広告収益の支払い記録も確認したとしている。
Insight

2022年のChatGPT登場を転機に大量生産型コンテンツの優位を確信した。

  • 競争相手が増え続け、人が書く台本を待っていたら投稿スピードで負けると感じて制作をAI寄りに変えていった。
Problem

TubeGenの宣伝で手法を公開したことで模倣が急増し、独占していた分野が一気に混み合った。

  • 数日のうちに似た動画が大量に現れたという。
Growth

本人によればネットワーク全体で1日平均200万回ほど再生されている。

1日平均200万回ほど再生日次平均再生回数
  • 別の調査では新しい利用者に表示される動画のうち2割以上が低品質なAI動画カテゴリに入るとされたという。
  • デイビスは規模としてはまだ小さい方だとも言われる。
Insight

最重要指標は視聴時間であり、最初の数秒の離脱を抑える設計が勝敗を分ける。

  • 色の強さや最初の声の出し方など入り口を細かく作り込む。
  • まとめ動画ではクモの画像を一瞬入れて巻き戻しを誘い、短尺では文字の誤りで停止とコメントを促す。
Insight

資金のある企業が量産に入れば個人が勝ちにくくなると見立てている。

  • 怖い相手はまねする個人ではなく、利益が出る型を工場みたいに量産する大手メディアだという。
Insight

個人がAI生成の長時間YouTubeで大きくもうけられる期限は2027年ごろまでと予測している。

2027年ごろまで個人優位の想定期限
  • AIが進めば動画制作のハードルが下がり、競争がさらに激しくなると見ている。
Action

新ジャンル発明より既存の型に小さな差を作る実験を続けている。

  • 掲示板投稿の朗読とゲーム映像ループの定番形式を少し変え、「眠るために聞くホラー話」を混ぜる。
Insight

AIが増えるほど「本物らしさ」や実在する人物・ブランドの価値が上がると見ている。

  • AIコンテンツがあふれれば信じにくい情報も増え、作り込みすぎない発信や顔出しの語りが貴重になるかもしれない。

動画は「見てもらう」もの――そんな前提が、少しずつ崩れている。いま伸びているのは、画面の中で淡々と流れ続け、気づけば時間だけが過ぎていくタイプのコンテンツだ。

その波に乗ったのが、大学をやめた22歳の若者だった。顔も出さない。派手な演出もしない。それでも、月に約600万〜900万円($40,000〜$60,000)規模の売上を積み上げていったという。

どうしてそんなことが可能になったのか。鍵は「視聴者の集中」ではなく、「止められにくさ」にあった。

AIで「見なくても流れる動画」を作り、年7000万円を稼いだ22歳の話

今のネットには、「じっと見てもらう」よりも、「画面の中で流れ続けて、気づいたら時間が過ぎている」タイプのコンテンツが増えている。

その流れを読み切って稼いだ若者がいる。アダビア・デイビス。22歳。大学をやめたあと、YouTubeで“見なくても流れる動画”を大量に作り、収益を伸ばしていった。

狙いはシンプルだ。内容を覚えてもらうより、とにかく長く再生されること。本人いわく、視聴者が寝ている間に流されていることも多い。

顔を出さないチャンネルを束ね、毎日2時間だけ見張る

デイビスのやり方は「1つのチャンネルを必死に育てる」ではない。複数のチャンネルを持ち、全体をネットワークとして回す。

いま動いているのは5チャンネル。これまで扱ってきたジャンルは、子ども向けゲーム、動物のまとめ、いたずら、アニメ編集、ボリウッド切り抜き、有名人のうわさ話など、かなり幅広い。

でも一番もうかっているのは、意外にも派手さのないジャンルだった。6時間くらいの長い歴史動画を淡々と流すチャンネルだ。雰囲気は睡眠用BGMに近い。声は落ち着いていて、山場も少ない。だからこそ、途中で止められにくい。

台本も声も素材も、ほとんどAIで作る

デイビスの動画は、いわゆる「顔出しなしコンテンツ」。人が前に出ない。型が決まっていて増やしやすい。

中心にあるのは、共同パートナーが作ったTubeGenという自動化の仕組みだ。

流れはこうだ。

  • Claudeで台本や映像用の材料を作る
  • ElevenLabsでナレーション音声を作る
  • 素材を組み合わせて長時間動画にまとめる

この方法だと、6時間の動画でも制作費が約9,000円($60)くらいで済むことがあるという。

月の売上600万〜900万円、利益率は85%超

デイビスの説明では、ネットワーク全体の売上は月4万〜6万ドルほど。日本円にすると約600万〜900万円($40,000〜$60,000)くらいになる。

運営費は月約100万円($6,500)ほど。ジャンルごとに担当する小さなチームの人件費などが中心だ。

計算すると利益率は85〜89%。かなり高い。

記事側は、SNSの分析画面や広告収益の支払い記録も確認したとしていて、年の売上は合計で約1億円規模($700,000)だと伝えている。

YouTube漬けの少年が、時代の変化に気づいた

デイビスは子どものころからYouTubeで育った世代だ。

2014年ごろ、10歳のときには、ゲーム動画の台本作りや編集に1日6時間も使っていたという。昔は「商品を売るため」より、「好きだから作る」空気が強かった、とデイビスは振り返る。

転機は2022年。ChatGPTが登場し、ネットの景色が変わった。個人の人気よりも、大量生産型のコンテンツが強くなる。デイビスはそう読んだ。

最初からAI動画を作ろうとしていたわけではない。楽しく始めて、子ども向けチャンネルやまとめ系で稼げるようになった。だが競争相手は増え続ける。人が書く台本を待っていたら、投稿スピードで負ける。そう感じて、制作をAI寄りに変えていった。

大学をやめた理由は、テスラと時間の問題

デイビスは19歳の大学生だったころ、最初のYouTubeチャンネルを企業に売った。その企業はチャンネルを商品の宣伝用に変えたという。

デイビスは祝いとして、当時約800万円($55,000)のテスラを買った。貯金の多くを使い、その結果、学費に回す金が足りなくなったとも語っている。

大学は「経験として」入ったが、授業と動画づくりを両立すると、どちらも中途半端になる。そう判断して、やめる道を選んだ。

注意を奪うのは心理戦だ、とデイビスは考える

デイビスは、最近の大手プラットフォームは「人の注意を集めること」が最優先になり、やり方も悪くなっていると感じている。

注意は通貨みたいなもの。たくさん集めた者が影響力を持つ。デイビスはそう考える。

そしてプラットフォームを支えるのは広告主だ。だから仕組みの中心は、広告主が喜ぶ形に寄っていく。デイビスは収入を増やしたい人向けにオンライン講座も用意し、SNSは社会のしくみを読む学問みたいなものだ、とも話している。

AI動画は増え続け、おすすめにも入り込む

別の調査では、新しい利用者に表示される動画のうち、2割以上が低品質なAI動画のカテゴリに入る、とされたという。

そうした動画だけを投稿するチャンネル群は、視聴回数も登録者数も巨大化し、広告収益も年間で巨額になる、と推計されている。

その中でデイビスは、規模としてはまだ小さい方だとも言われる。それでも本人によれば、ネットワーク全体で1日平均200万回ほど再生されている。

伸びる工夫は「視聴時間」を伸ばすこと

デイビスはYouTubeだけでなく、TikTok、Instagram、Snapchatでも運用してきた。その経験から、一番きびしい指標は視聴時間だと学んだ。

最初の数秒で、視聴者が離れるか残るかが決まる。だから色の強さ、最初の声の出し方など、入り口を細かく作り込む。

まとめ動画では、一瞬だけクモの画像を入れて驚かせることがあるという。「今の見間違いか?」と思わせて巻き戻しさせ、視聴時間を伸ばす。

短い動画では、わざと文字を間違えて表示し、視聴者に止めさせてコメントさせる。そうやって滞在時間を稼ぐ。

個人が稼げるのは2027年ごろまで、と予測する

デイビスは、早い段階でAI動画のチャンスに気づいたことが強みだったと見る。だがAIが進めば、動画制作のハードルはもっと下がる。すると競争はさらに激しくなる。

デイビスが「大きな失敗だった」と語るのは、TubeGenの宣伝動画を出し、睡眠向けの長時間歴史動画をAIで作る方法を見せてしまったことだ。数日のうちに似た動画が大量に現れ、独占していた分野が一気に混み合った。

さらに怖い相手は、まねする個人ではなく、資金のある企業だという。利益が出る型が見つかれば、大手メディアが工場みたいに量産してくる。個人が勝ちにくくなる。

だからデイビスは、個人の制作者がAI生成の長時間YouTubeで大きくもうけられるのは、2027年ごろまでではないかと見ている。

それでも隙間を探し、次の型を試す

デイビスは、新ジャンルを発明するより、「すでに動いている型」の中に小さな差を作る方を重視している。

最近の実験はこうだ。掲示板投稿の朗読と、ゲーム映像のループを組み合わせる定番形式を少し変える。普通の体験談ではなく、「眠るために聞くホラー話」を混ぜる。

怖い話でも、眠りながら聞きたい人が一定数いる。デイビスはそこに賭けている。

AIが増えるほど、「本物らしさ」が価値になる

AIコンテンツがあふれれば、信じにくい情報も増える。デイビスはそう考えている。

すると逆に、作り込みすぎない発信や、顔を出して話す人の「本物らしさ」が貴重になるかもしれない。状況はいったん悪化してから良くなる可能性がある。

最後に残るのは、実在する人物と、実在するブランド。デイビスはそう見ている。