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元ドラマーが「SEOにスプリントを持ち込む」で月370万円。短期集中マーケティングの勝ち方

7 min read2026年3月8日
元ドラマーが「SEOにスプリントを持ち込む」で月370万円。短期集中マーケティングの勝ち方

ビジネス概要

事業タイプ

Agency

フェーズ

拡大期

規模感

毎月の売上は約370万円($25,000)

概要

SEO代行を「スプリント(短期集中)」で提供し、区切った期間で実行して成果が見えたら延長できる形にしたマーケティング会社。

ターゲット

SEOで集客を増やしたい企業のマーケティング責任者

主な打ち手

長期契約前提のSEO代行ではなく、4か月単位の「スプリント」型メニューにして顧客が決断しやすい提供形態にした。

30秒で分かる

130歳で月約370万円を作った

学位なしで営業から起業へ

SEO会社を作り世界チームを運営

2夢が折れて営業に入った

バンドでロサンゼルスへ

解散後に携帯や回線の営業へ

2016年に退職し移住した

3家族で起業が現実になった

酒をやめて家庭を持った。

家族時間と収入を両立したかった。

そこで働き方を自分で作った。

4失敗2回でSEOに寄せた

プレゼントのネット店は不発

月額保守のWeb制作も不発

その後SEO会社に就職した。

11か月で起業へ戻ると決めた。

5短期の区切りで売りやすくした

2018年にSEO事業を開始

「スプリント」で4か月単位にした

長期契約前提を外し決断を軽くした。

紹介中心で顧客を増やした。

6本質は先に相手を決めること

本質は「誰を助けるか」が先。

手段のSEOを先に決めると遅くなる。


ストーリーの流れ

Problem

ロサンゼルスで音楽の夢に挑むが挫折し、学位もないまま営業職で消耗した。

  • 携帯電話やネット回線を売る仕事で数字に追われる日々が続いた。
  • 職場の雰囲気は荒んでいてストレスが強かった。
Insight

酒をやめて家庭を持ったことで、家族の時間と収入を両立する働き方が必要だと腹落ちした。

  • 守るものができた途端に働き方の選択が現実味を帯びた。
  • 生活を大切にできる働き方を自分で作ろうと考えた。
Action

カンザスシティで2つの事業に挑戦するが結果が出ず、集客と販売の難しさを学んだ。

  • プレゼントを送るネットショップに挑戦した。
  • 格安でサイトを作り月額で保守するWeb制作サービスにも挑戦した。
  • 失敗の中でネットで集客する仕組みを体で覚えた。
Action

地元のSEO会社に就職して経験を積み、生活が落ち着いた段階で再び起業を決めた。

11か月ほど起業再決断までの期間
  • 面接で起業しない理由はあるかと聞かれ、特にないと答えた。
  • 家族と過ごす時間を増やしながらネットで稼ぐ人たちを見て決断した。
Action

2018年に自分のSEO事業を始め、のちにハイペリオン・マーケティングとして本格稼働させた。

2018年SEO事業開始年
  • 会社を辞めて独立した。
  • 1年後にセス・キッチンと出会い、Web開発も含めて組んで動いた。
  • やがてマーケティング部門を切り出して会社として進めた。
Problem

仕事が欲しくて依頼を何でも受けた結果、業界ごとの学習負荷が増え成長スピードが落ちた。

  • 焼き肉の卸売からジムまで業種がバラバラだった。
  • 毎回異なる業界を一から勉強することになった。
Action

SEOに短期集中の「スプリント」を導入し、4か月単位で区切る提案に変えた。

  • 監査スプリント、コンテンツスプリント、バックリンクスプリントを用意した。
  • まず区切って進めて成果が見えたら延長する進め方にした。
  • 長期契約を前提にしないため顧客が決断しやすくなった。
Growth

紹介を起点に顧客接点を広げ、見込み客獲得の仕組みを積み上げた。

  • 最初の顧客は以前の職場のつながりや地域の人脈から広がった。
  • その後はビジネス向けSNSの自動化も活用した。
Team

自分は設計と指揮に徹し、アメリカ以外も含む分散チームで実行する体制を作った。

  • 日々の作業を自ら抱えない方針にした。
  • スプリント全体を設計しチームを動かす役割に徹した。
  • チームはトルコやパキスタンにもいる。
Problem

外注で安さを優先して品質が落ち、顧客が離れる失敗を経験した。

  • 質の低いライターを使ったことが原因になった。
  • 顧客が求めているのは投資家に見せても恥ずかしくない文章だと気づいた。
Action

顧客理解の資料と理想顧客像を整備し、地元の実力あるライター起用で品質を立て直した。

  • 顧客理解のための資料を作った。
  • 理想の顧客像を整理した。
  • 文章は海外任せにせず地元の実力あるライターに依頼した。
Monetize

SEOを武器にしたマーケティング会社として、毎月の売上が約370万円($25,000)に到達した。

毎月の売上は約370万円($25,000)月次売上
  • ハイペリオン・マーケティングとして運営している。
  • 特別な起業講座や学位に頼らずに積み上げた。
Action

2021年にSaaSの伸びしろを意識し、分かりにくい分析を分かる形にする方向へ舵を切った。

2021年SaaS志向の明確化
  • 地域のSNSグループの投稿をきっかけに簡単なアプリを作った。
  • 顧客にどんなソフトが欲しいかを聞いて回った。
  • アクセス解析、特にGoogleアナリティクスが分かりにくいという不満を捉えた。
Growth

試作アプリは数日で500人が使い、課金意向の声が出る程度の手応えを得た。

数日で500人が使い試作アプリ利用者数
  • まだ大きな収益はないがデータが集まった。
  • 今は優先度を下げているが別の地域への展開も検討している。
Action

見やすい数字と次の一手まで示すSaaSを構想し、調査と開発の体制を組んで形にした。

  • 見やすいグラフと大きく分かりやすい数字を重視した。
  • 代理店が顧客の数字にコメントを書き込み行動を促せる仕組みを盛り込んだ。
  • UXはオンラインのインターンプログラムも活用し、利用者インタビューで必要不要を仕分けた。
  • セスが設計を進め、開発者も雇って進めた。
Scale

このSaaSに合計で1万5,000社の顧客を持つ大手代理店3社が興味を示している。

合計で1万5,000社の顧客を持つ大手代理店3社関心表明した代理店規模
  • 代理店側の顧客基盤を背景に導入可能性が見えてきた。
Insight

解決策から入らず先に誰を助けたいかを決めるべきだという学びに至った。

  • 最初にSEOという手段を先に選び助けたい相手を後回しにしたことで成長が遅くなったと感じている。
  • 最初から成長しやすいSaaS企業を助けると決めていたらもっと大きくできたかもしれないと振り返った。
Scale

35歳までに事業を自走できる状態にし、非営利の支援活動へ軸足を移す構想を持つ。

35歳までに事業自走の目標期限
  • 将来は得たお金で人を助ける側に回りたいと考えている。
  • ハイペリオン・プロジェクトという非営利の取り組みを構想している。
  • 子どもを守る活動や10代や大人の生活支援も視野に入れている。

夢を追ってロサンゼルスへ。しかし現実は甘くなく、学位もないまま生活のために営業の世界へ飛び込むことになる。数字に追われ、荒んだ職場で心が削られていく。そんな停滞と消耗の日々の中で、「このままでいいのか」という迷いが積み重なっていった。

転機は、酒をやめて家庭を持ったことだった。守るものができた途端、働き方の選択は一気に現実味を帯びる。家族との時間を守りながら、きちんと稼ぐ。そのために彼は、遠回りの経験を抱えたまま起業へ踏み出した。

やがてSEOを武器にマーケティング会社を立ち上げ、30歳で世界中に散らばるチームを率いるまでになる。毎月の売上は約370万円($25,000)。失敗続きだった過去は、どうやって「強み」へと変わったのか。

愛と家族、そして目的:遠回りの先で見つけた強み

仕事の道は、地図どおりには進まない。むしろ、迷った回数が多いほど、あとで強みになることがある。

ジェイス・トーマスの人生もそうだった。転職を繰り返し、音楽に賭けて失敗し、過酷な職場で心をすり減らした。それでも最後にたどり着いたのは、SEOを武器にしたマーケティング会社だった。

ジェイスはハイペリオン・マーケティングを立ち上げ、30歳で世界中に散らばるチームを動かすようになった。毎月の売上は約370万円($25,000)。特別な起業講座を受けたわけでも、大学で学位を取ったわけでもない。頼ったのは自分の過去と、家族を守りたいという気持ちだった。

ロサンゼルスの夢と、現実の壁

高校を出たジェイスは、バンドのドラマーとして成功することを夢見てロサンゼルスへ向かった。若いエネルギーと音楽への情熱があった。

しかしバンドはうまくいかず、解散。学位もなく、生活のために働くしかなかった。

そこで入ったのが、携帯電話やネット回線を売る営業の仕事だった。電話をかけ続け、数字を追い続ける毎日。職場の雰囲気は荒んでいて、ストレスも強かった。ジェイスはその時期を「悪夢みたいだった」と振り返る。

それでも22歳のとき、60人規模のチームをまとめる立場になった。早くからリーダー経験を積んだ一方、会社の仕組みはゆがんでいた。疲弊した社員を管理職に上げ、代わりに給料を下げるようなことも起きていた。

心も体も限界に近づき、ジェイスは2016年に仕事を辞め、カンザスシティへ移った。

酒をやめ、父親になり、「守る理由」ができた

移住した翌年、ジェイスの生活は一気に変わる。酒を断ち、ティファニーと出会い、ほどなく子どもが生まれた。

責任が一気に現実のものになった。自分のためだけに働くのでは足りない。家族との時間を守りながら、ちゃんと稼げる仕事が必要になった。

ジェイスは考えた。「生活を大切にできる働き方を、自分で作ろう」

失敗が2回。そこからSEOへつながった

カンザスシティで、ジェイスはまず2つの事業に挑戦する。

  • プレゼントを送るネットショップ
  • 格安でサイトを作り、月額で保守するWeb制作サービス

どちらも結果は出なかった。しかし失敗の中で、ネットで集客する仕組みや、売ることの難しさを体で覚えた。

その経験を携えて、地元のSEO会社に就職する。面接で「全部教える。でも、起業しない理由はある?」と聞かれたジェイスは、正直に「特にない」と答えた。それでも採用された。

働き始めて11か月ほどで生活が落ち着くと、気持ちはまた起業へ向いた。家族と過ごす時間を増やしながらネットで稼ぐ人たちを見て、「自分もそっちへ行く」と決めた。

会社を作る。最初は何でも受けて苦しんだ

ジェイスは会社を辞め、2018年に自分のSEO事業を始める。

1年後、SNSのグループでセス・キッチンと出会う。セスは開発ができた。2人は組んでWeb開発の仕事も始め、やがてマーケティング部門を切り出してハイペリオン・マーケティングとして本格的に動かした。

ただ、最初はうまくいかなかった。仕事が欲しいあまり、来た依頼を何でも受けた。焼き肉の卸売からジムまで、業種はバラバラ。毎回異なる業界を一から勉強することになり、会社を強くするスピードが落ちた。

SEOに「スプリント」を持ち込む

ジェイスがマーケティングを選んだのは、開発よりも成果が出るまでの時間が短く、仕事の流れも組み立てやすいと感じたからだ。

ハイペリオン・マーケティングの強みは、従来のSEO代行に加えて「スプリント」という短期集中の進め方を取り入れたことだった。

  • サイトの問題点を洗い出す監査スプリント
  • 記事やページを制作するコンテンツスプリント
  • 被リンクを増やすバックリンクスプリント

推奨は4か月単位。まず区切って進め、成果が見えたら延長する。長期契約を前提にしないため、顧客も決断しやすい。

最初の顧客は紹介が中心だった。以前の職場のつながりや地域の人脈から広がり、その後はビジネス向けSNSの自動化も活用して見込み客との接点を増やしていった。

今のジェイスは日々の作業を自ら抱えない。何を作るべきかを考え、スプリント全体を設計し、チームを動かす役割に徹している。チームはアメリカだけでなく、トルコやパキスタンにもいる。

安さで失敗し、品質で立て直す

外注で進める際に最も難しいのは品質の担保だ。初期のジェイスは安さを優先して質の低いライターを使い、顧客が離れることもあった。

顧客が求めているのは「とりあえずの文章」ではない。投資家に見せても恥ずかしくない文章だ。そこでジェイスはやり方を変えた。

顧客理解のための資料を作り、理想の顧客像も整理する。文章は海外任せにせず、地元の実力あるライターに依頼する。遠回りではあったが、ここでサービスの核が固まった。

SaaSへ:分かりにくい分析を、分かる形にする

2021年、ジェイスはSaaSの伸びしろを強く意識するようになる。

きっかけの一つは、地域のSNSグループで見た投稿だった。「地元の店をランダムに選んでくれるサイトを作りたい」

ジェイスはすぐ簡単なアプリを作った。数日で500人が使い、まだ大きな収益はないものの、データが集まり「お金を払ってもいい」という声も上がった。今は優先度を下げているが、別の地域への展開も検討している。

この小さな成功で自信がついたジェイスは、顧客に聞いて回った。「マーケティングを改善するために、どんなソフトが欲しい?」

そこで浮かび上がったのが、アクセス解析への不満だった。特にGoogleアナリティクスは「分かりにくい」と感じる人が多い。

ならば、数字を見やすくして次に何をすべきかまで示すツールを作る。そう決めた。

見やすいグラフ、大きく分かりやすい数字、次の一手の提案。代理店が顧客の数字にコメントを書き込み、行動を促せる仕組みも盛り込む。UXはオンラインのインターンプログラムも活用し、学生たちが調査や改善を手伝った。利用者へのインタビューで「必要なもの」と「不要なもの」を仕分け、セスが設計を進め、開発者も雇って形にしていった。

このSaaSには、合計で1万5,000社の顧客を持つ大手代理店3社が興味を示している。

稼ぐだけで終わらない。次は支援へ

ジェイスのゴールは、事業の成功だけではない。将来は得たお金で人を助ける側に回りたいと考えている。

構想しているのは「ハイペリオン・プロジェクト」という非営利の取り組みだ。父親になったことで、子どもを守る活動への関心が強まった。10代や大人の生活を支援する活動も視野に入れている。

目標は35歳までにハイペリオンの事業を自走できる状態にすること。自分の時間とエネルギーの軸を、支援活動へ移していく。

最後に残った学び

ジェイスは、これから起業する人へこう語る。

解決策から入るな。先に「誰を助けたいか」を決めろ。

ジェイス自身、最初にSEOという手段を先に選び、助けたい相手を後回しにした。そのせいで成長が遅くなったと感じている。もし最初から「成長しやすいSaaS企業を助ける」と決めていたら、もっと大きくできたかもしれない。

遠回りの人生だった。しかし家族を守りたいという気持ちが、仕事を作る力になった。そしてその力は今、誰かを助けるために使われようとしている。