Summary
アプリを作ったのに、売上がなかなか伸びず次の一手が見えない。そんな創業者は多い。100人以上のアプリ創業者を見てきた経験から言うと、売上の段階によって効く動きは変わる。最初はアプリストアでの見せ方を整え、短い動画で初速を作る。次は価格と継続率を見直す。さらに伸ばすなら、広告で人を集めても赤字にならない設計が欠かせない。この記事を読むと、今の売上段階で優先すべき打ち手と、伸びる人が最後に行き着く市場の大きさという前提がつかめる。

この1年で、売上ゼロから月100万〜500万ドル(約1.6億〜8億円)までのアプリ創業者を100人以上見てきた。そこで分かったのは、売上の段階によって、効く打ち手がはっきり変わることだ。
月数百万円までの初速は値付けで変わる
月0〜1.5万ドル(約0〜240万円)では、まずアプリストアでの見せ方を整える。次に、短い動画を投稿して反応を取りにいく。この段階の多くは価格が低い。だから値上げするだけで、次の売上ラインに早く届くことがある。この帯にいる人が一番多い。
月数百万円からは継続率が壁になる
月1.5万〜5万ドル(約240万〜800万円)では、アプリストア対策に加えて、影響力のある発信者に紹介してもらったり、動画投稿を続けたりする。単価を上げて、1人あたりの売上も伸ばす。ただ、この規模でよく見るのが継続率の悪さだ。小手先の成長テクニックに頼りがちになるのも、このあたりだ。
月800万円超は広告と購入までの導線が要る
月5万〜10万ドル(約800万〜1,600万円)になると、アプリストア対策だけでは届きにくい。購入までの流れを磨く。さらに、動画は量で勝負し、有料広告も使い始める。大きめのインフルエンサーと組む、投稿者のネットワークを作る、といった領域に入る。
月10万〜100万ドル(約1,600万〜1.6億円)では、動画のネットワークと広告が主役になる。1人あたりの売上が高いことも前提だ。さらに伸びやすいのは、アプリ自体が自然に広まりやすい設計のものだ。使う人が増えるほど価値が上がるタイプも、この帯に多い。
月1億円規模は広告で勝てる設計がすべて
月100万〜500万ドル(約1.6億〜8億円)では、勝負を決めるのはほぼ3点だ。有料広告、1人あたりの売上、そして継続率。購入までの流れを最適化し、広告に1ドル使うと、何ドルになって返ってくるかが読める状態を作る。相手は世界中にいて、そもそも市場が大きいことが多い。対象は世界で、そもそも市場が大きいことが多い。
ここまで来ると「小技で伸ばす」より「広告で勝つ」発想になる。言い方は乱暴だが、広告で儲かる計算ができるなら、広告費を増やすほうが早い。だからこそ、継続率と1人あたりの売上が最後まで効く。
月500万ドル(約8億円)以上になると、正直なところ創業者本人からはまだ話を聞けていない。ただ、共通点を挙げるなら、トップクラスの人材を採れるかどうかだ。
ここからが面白いところだ。売上が大きい人と小さい人で、能力に決定的な差があるとは感じない。違いは、何に集中しているか。そして、資金、先行者の有利さ、良いチーム、運といった後押しがあったかどうかだ。
そして、いちばん大事なのは市場の大きさだ。大きい市場を狙えば、それだけ売上の天井も上がる。逆に市場が小さいと、どれだけ工夫しても伸び幅は限られる。これは経験則だ。例外はあるが、現場では何度も当たった。
この話を、あなたのビジネスに移すためのアクション。
- 01今の月売上を区切りに当てはめ、次の壁を言語化する
- 02値付けを見直し、値上げで到達速度が上がらないか試算する
- 03継続率を週次で追い、離脱が多い場面を1つに絞って直す
- 04購入までの流れを点検し、迷う箇所を減らして購入率を上げる
- 05狙う市場が十分に大きいかを先に確認し、伸びしろを見積もる
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この1年ちょっとで、月の売上が0ドルの人から500万ドル規模の人まで、モバイルアプリの創業者と100人以上話してきた。
その中で見えてきた流れはこんな感じ。
1)月0〜1万ドル: アプリストアで見つけてもらうための基本を押さえる。それに加えて、インスタやTikTokでバズる動画をいくつか出す。単価は低め(1人あたりの売上が小さい)。ここにいる人が一番多い。値上げするだけで、思っているより早くこのラインに届くことも多い。
2)月1万〜5万ドル: アプリストア対策+インフルエンサー+バズ動画を継続。1人あたりの売上は高め。とはいえ、使い続けてもらえないケースが多い(正直よくある)。このあたりの規模だと、いわゆる「伸ばすための小技」もたくさん出てくる。
3)月5万〜10万ドル: アプリストア対策+申し込みまでの流れを磨く+バズる発信を大量に回す+広告も使う(大きめのインフルエンサーと組んだり、インフルエンサーのつながりを作ったりする領域に入ってくる)。アプリストア対策だけでここまで行くのは、ほとんど見ない。
4)月10万〜100万ドル: アプリストア対策+バズる発信の仕組み(ネットワーク)+広告+1人あたりの売上が高い。アプリ自体が勝手に広まりやすい作りになっていることが多い。あるいは、使う人が増えるほど価値が上がる仕組みが最初から入っている。
5)月100万〜500万ドル: ほぼ広告が中心+1人あたりの売上が高い+使い続けてもらえる。申し込みまでの流れが最適化されていて、「1ドル入れると何ドルで返ってくる」が読める状態。だいたい市場が大きく、世界中にお客さんがいる。 「小技で伸ばすより、広告で勝てるならそれでいいじゃん」という発想になる。
6)月500万〜1000万ドル以上: この規模の会社の創業者や社長とはまだ話せていない(社員の人とはある)。でも、もし当てるなら、鍵は一流の人材を採用できるかどうかだと思う。この規模のアプリ会社を回している人を知っているなら、DMで教えてほしい。
ここからが面白いところで、これは本気でそう思っている。
何百万ドルも売っている人たちと、そこまで行けていない人たち。実は、能力ややり方が別物ってほど違うわけじゃない。
違うのは、何に集中しているか。それと、何かしらの“強み”があったかどうか。(資金がある、先に始めた、ちょうどいいインフルエンサーに出会った、チームが強い、運が良かった、など)
そして何より大事なのは、本当に何より大事なのは、市場の大きさとチャンスの大きさだ。大きい市場でやれば、その分売上も伸びやすい。
もちろんこれは、あくまで自分が見てきた範囲の話だ。例外はいくらでもあるし、何事も絶対ではない。ただ、少なくとも自分の経験ではそうだった。