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元ペンキ職人が「夜だけ30年仕組み作り」で3,800万円。職人集客革命の全戦略

8 min read2026年3月14日
元ペンキ職人が「夜だけ30年仕組み作り」で3,800万円。職人集客革命の全戦略

ビジネス概要

事業タイプ

Marketplace

フェーズ

拡大期

規模感

年商約3,800万円規模(25万ドル規模)

概要

住宅メンテナンス系の職人が大手の業者紹介サイトに頼らずに見込み客に見つけてもらえる掲載・紹介の場を提供する。

ターゲット

住宅メンテナンス系の個人事業〜小規模事業者の職人(集客の意思決定者)

主な打ち手

Facebookグループを職人コミュニティとして育て、宣伝投稿を抑えて会話が続く運営にしつつ、グループからServiceBookieの掲載ページ登録へ誘導した。

30秒で分かる

1元塗装職人が、2021年開始で年商約3,800万円規模。

昼は現場、夜は仕組み作りを約30年継続

住宅メンテナンス系の職人向けに展開

2大手紹介サイトが、職人の集客を難しくした。

検索はページ数が多いほど上位に出やすい

職人の自社サイトは埋もれやすくなった

仕事を取るには紹介パック購入が前提化

3紹介サイトの課金構造が、職人に不利だった。

本気度が低い問い合わせでも料金が発生

1件の問い合わせが複数業者に同時送信

「奪って売り返す」形に見えた

4職人側の武器としてServiceBookieを作った。

職人が大手に頼らず見つかる場所を用意

無料で紹介ページを1枚作れる

年額でサービス別ページを増やせる

5伸びた理由はFacebookグループ運営だった。

2020年ごろのグループ拡散の波を活用

塗装職人グループは約4,000人規模

業種横断の2つ目は約15,000人規模

宣伝だらけを避け、会話が続く場にした

6この話の核心は「大手の仕組みを逆利用」だ。

検索で強い作り方を理解し、職人向けに組み替えた。

人が集まる場を先に作り、掲載へ流した。


ストーリーの流れ

Problem

口コミサイトや業者紹介サイトが職人にとって「払わなければ仕事にならない」空気を強めた。

  • 便利だったはずの仕組みが、職人たちの迷いと不安を積み重ねる状況になった。
Insight

検索結果ではページ数の多い業者紹介サイトが上位を取りやすい構造があると見抜いた。

  • 地域別・業種別にページを量産できるため検索上位を取りやすい。
  • 職人が自分で作ったホームページは埋もれやすくなった。
Problem

大手サイトが見込み客紹介パックを買わせる方向に寄り、職人が頼らざるを得ない状況が生まれた。

  • 仕事を取るには大手サイトの仕組みに乗るしかない空気が広がった。
Insight

紹介サイトが外部提携先の問い合わせを混ぜることで空振りでも料金が発生する問題を重く見た。

  • 相場を知りたいだけの人も見込み客として扱われ、職人はそのたびに料金を払う。
  • 働く前から金だけが消えていく感覚が強まった。
Problem

特定の職人への問い合わせが複数業者に流れる仕組みを「奪って売り返している」ように感じた。

  • 職人は高い料金を払って問い合わせを受け取る一方でライバルにも同じ情報が渡る。
  • 小さな事業者が広告を買わないと不利になる実態も取り上げられている。
Insight

検索で勝つ仕組みを職人側のために使えば対抗できると考えた。

  • 多くの職人はネットの仕組みに詳しくなく上位表示には時間と知識が要る。
  • グレッグはオンライン集客の経験から検索の構造を理解していた。
Action

2020年に塗装職人向けの対抗サービスを作り出発点を作った。

  • 職人が大手に頼らず客とつながれる場所を形にし始めた。
Action

2021年にServiceBookieを立ち上げ住宅メンテナンス系の職人が見つけてもらえる場所を作った。

2021年ServiceBookie立ち上げ
  • 大手の業者紹介サイトに頼らなくても客に見つけてもらえることを目的にした。
Growth

立ち上げから2年足らずで年商約3,800万円規模(25万ドル規模)に近づいた。

年商約3,800万円規模(25万ドル規模)売上規模
2年足らず立ち上げ後の到達期間
  • ハウスクリーニングやペット関連など扱う分野も広げていった。
Action

2020年ごろのSNSの追い風を捉え職人向けFacebookグループを作って広げた。

  • おすすめグループが表示されやすく参加者が増えやすい時期を無料で広められる波と見た。
  • 広告や口コミも活用してグループを成長させた。
Growth

塗装職人のFacebookグループを約4,000人規模に成長させた。

約4,000人規模塗装職人グループ規模
  • 別業種も集まり始めたことでサービス名も内容も広げる方向転換につながった。
Growth

業種を問わない職人向けの2つ目のグループを作り約15,000人規模まで育てた。

約15,000人規模2つ目のグループ規模
  • 職人の裾野を広げることでサービスの対象も拡張していった。
Team

グループが宣伝だらけにならないよう運営側が関与し見守り役も置いた。

  • SNSが好きで人に教えるのが得意な人に協力してもらい投稿の管理や助言を任せたこともある。
Monetize

SNSからServiceBookie内の掲載ページ登録へ促しサービスへの流入を増やした。

  • 人数が増えた今は宣伝投稿を減らし役立つ内容を増やす方針にしている。
  • メンバーが宣伝したいならSNSで直接発信するより掲載ページに登録するよう促した。
Monetize

グループ運営の経験をもとに職人向けSNS広告運用サービスも作った。

  • 検索広告よりSNS広告の方が見込み客を集めやすい場面があると考えた。
  • 1週間の広告運用プランなどを用意し見た目にもこだわった広告を作った。
Monetize

ServiceBookieは無料で紹介ページを1枚作れ年額の利用料でサービス内容ごとにページを増やせる設計にした。

  • 検索サイトがページ単位で情報を収集するためページを分けるほど検索に引っかかる可能性が上がる。
  • 大手サイトが使ってきた手法を職人側に有利な形で活用したかった。
Scale

登録職人とページ数が増えるほど検索での存在感が高まり自然に見込み客が集まる流れを狙った。

  • 過去に紹介サイトで嫌な思いをした職人の警戒を解くには時間をかけて伝え続ける必要がある。
Scale

住宅関連から住宅ローン関連にも広げ今後はハウスクリーニングや便利屋の増加を見込んだ。

  • ハウスクリーニング業者を集める投稿で短期間に多数の問い合わせが来て需要の大きさを実感した。
Insight

次はペットサービスに注目し手数料が重なりやすい既存サイトに対し年額制で勝負できる余地を見た。

  • 移動式の犬洗い車や散歩代行など街には仕事の形がたくさんあると捉えた。

昼は現場でペンキを塗り、夜はパソコンの前で仕組みを作る。そんな生活を、グレッグはほぼ30年続けてきた。

しかし時代が変わるにつれ、職人が自力で集客するのは難しくなっていった。便利だったはずの口コミサイトや業者紹介サイトは、いつしか「払わなければ仕事にならない」空気を強め、職人たちの間に迷いと不安が積み重なっていった。

それでも彼は、職人が主役になれる場所を諦めなかった。2021年に立ち上げたServiceBookieは、2年足らずで年商約3,800万円規模(25万ドル規模)に近づいている。ここに至るまでの試行錯誤が、この話の本編だ。

口コミサイトに負けないために、元ペンキ職人が作った新しい仕組み

グレッグは塗装職人として働きながら、夜になるとパソコンの前に座り、ネットのビジネスを作り続けた。そんな生活を、ほぼ30年も続けてきた。

1990年代末、ネットの求人掲示板や広告が広がり始めたころ、グレッグは誰よりも早くオンライン集客に乗り出した。広告費がまだ安い時代で、少ない費用で多くの見込み客を集められた。

ところが2000年代に入ると状況が変わる。口コミサイトや業者紹介サイトが増え、職人と客をつなぐ便利な存在になった。最初は、職人の味方だった。

だがグレッグには、やがて別の景色が見えてきた。便利だったはずのサイトが職人から客を遠ざけ、最終的には「金を払えば紹介してやる」という形に変わっていったのだ。

なぜ大手サイトが強くなるのか

検索結果では、ページ数の多いサイトが上位に出やすい。業者紹介サイトは地域別・業種別にページをいくらでも作れるため、検索上位を取りやすい。

その結果、職人が自分で作ったホームページは埋もれてしまう。仕事を取るには大手サイトの「見込み客紹介パック」を買うしかない、そんな空気が生まれていった。

グレッグは思った。職人が大手に頼り切らず、きちんと客とつながれる場所が必要だ、と。

グレッグはどんな人間か

塗装の免許と、ネットへの挑戦

グレッグが塗装業の免許を取ったのは1995年、30代のころ。同じ時期に、ネットにも強く引かれ始めた。

1998年には高速回線をいち早く導入し、自分の塗装会社のホームページを作り、オンライン広告にも取り組んだ。当時それをやる職人はほとんどいなかった。グレッグは「ネットで仕事を取る」ことを、早い段階で実践的な技術として身につけていた。

その後もさまざまな仕組みを作った。宿題サポートサービスのようなアイデアも形にしたが、学校との契約が難しく、広がらなかった。

2000年代半ばには、大型店の在庫処分品を売る仲間と販売サイトを運営し、1年で大きな売上を出した。ただ競争が激化し、数年後には事業を売却した。

普通なら「落ち着きがない」と言われそうな動きだが、グレッグの考えは違う。金だけが目的ではない。難しい課題を解くこと自体が面白い。簡単じゃないから、やる価値がある。そういうタイプだった。

家族を支えた、本業の強さ

副業を何度試みても、生活の土台は塗装会社だった。ネット広告が安かった時代にうまく活用できていたため、少ない費用で仕事につなげられた。1件の見込み客が数ドル程度で取れ、競争も今ほど激しくなかった。

「見込み客を奪って売り返す」への怒り

便利だったサイトが、いつの間にか変わった

最初のころ、口コミサイトや業者紹介サイトは便利だった。少ない費用で目立ちやすく、仕事も増えた。

しかし市場が大きくなり投資資金が流れ込むと、運営側はより多く稼ぐ仕組みを強化していった。職人が払う金額は上がり、紹介される見込み客の質は下がっていった。

空振りの問い合わせでも、料金が発生する

グレッグが特に問題視したのはここだ。紹介サイトは外部の提携先から問い合わせを集めることがあり、その中には本気で依頼する気のない人も混ざっている。

相場を知りたいだけの人でも「見込み客」として扱われ、職人はそのたびに料金を払う。働く前から、金だけが消えていく。

「自分に来たはずの問い合わせ」が、ライバルにも流れる

さらに深刻なのは、客が特定の職人に連絡したつもりでも、同じ問い合わせが複数の業者に送られる仕組みだ。

職人は高い料金を払ってその問い合わせを受け取る。しかし同時に、ライバルにも同じ情報が渡っている。グレッグはこれを「奪って売り返しているようなもの」と感じた。

こうした不満はグレッグだけのものではない。口コミサイトの影響力を問題視したドキュメンタリーもあり、小さな事業者が「広告を買わないと不利になる」と感じる実態が取り上げられている。

対抗するためのサービス作り

職人向けの対抗サイトから始まった

多くの職人はネットの仕組みに詳しくない。検索で上位に出るための工夫には、時間も知識も必要だ。

しかしグレッグは違った。検索で勝つ仕組みを理解していた。「なら、同じ武器を職人側のために使えるはずだ」と考えた。

2020年、塗装職人向けの対抗サービスを作った。これが出発点になる。

2021年、ServiceBookieを立ち上げる

2021年、グレッグはServiceBookieを始めた。住宅メンテナンス系の職人が、大手の業者紹介サイトに頼らなくても客に見つけてもらえる場所を作ることが目的だった。

立ち上げから2年足らずで、年商は約3,800万円規模(25万ドル規模)に近づいた。ハウスクリーニングやペット関連など、扱う分野も広げていった。

Facebookグループで仲間を集めた

グループ機能の追い風

2020年ごろ、SNSではおすすめグループが表示されやすく、参加者が増えやすい時期があった。グレッグはそれを「無料で広められる波」と見た。

サービスと並行して職人向けグループを作り、広告や口コミも活用して広げていった。塗装職人のグループは約4,000人規模に成長した。

さらに、ハウスクリーニングや便利屋など別の業種も集まり始めたため、グレッグは方向転換する。サービス名も内容も広げ、より多くの職人が使える形に変えた。

その後、業種を問わない職人向けの2つ目のグループも作り、約15,000人規模まで育てた。

宣伝だけの場所にしない

グレッグは分かっていた。グループが宣伝だらけになれば、人は去る。

会話が続くよう運営側が関与し、必要に応じて見守り役も置いた。SNSが好きで人に教えるのが得意な人に協力してもらい、投稿の管理や助言を任せたこともある。

人数が増えた今は、宣伝投稿を減らし役立つ内容を増やす方針にしている。メンバーが宣伝したいなら、SNSで直接発信するよりServiceBookie内の掲載ページに登録するよう促す。こうしてSNSからサービスへの流入が増えていった。

別の事業にもつながった

グループ運営の経験は、新たな仕事も生んだ。職人向けにSNS広告を運用するサービスだ。

検索広告よりSNS広告の方が見込み客を集めやすい場面がある。そう考えたグレッグは、1週間の広告運用プランなどを用意し、見た目にもこだわった広告を作っていった。

職人が主役になる業者紹介サイト

無料の基本ページと、有料で増やせるページ

ServiceBookieでは、職人は無料で紹介ページを1枚作れる。年額の利用料を払うと、サービス内容ごとにページを増やすことができる。

なぜページを増やすのか。検索サイトはページ単位で情報を収集するからだ。たとえば「外壁塗装」と「室内塗装」を別ページにすると、それぞれで検索に引っかかる可能性が上がる。

これは大手サイトがずっとやってきた手法でもある。グレッグはその仕組みを、職人側に有利な形で活用したかった。

職人が増えるほど、検索にも強くなる

登録する職人が増えページ数が増えるほど、検索での存在感も高まる。結果として、職人が多額の広告費を払わなくても自然に見込み客が集まる流れを作れる。

ただし、過去に紹介サイトで嫌な思いをした職人は警戒する。その警戒を解くには、時間をかけて伝え続けるしかない。グレッグはそこも覚悟している。

広がるサービス領域、次の狙い

住宅関連から、さらに外へ

ServiceBookieは工事系にとどまらず、住宅ローン関連の分野も扱い始めた。今後はハウスクリーニングや便利屋がさらに増えると見ている。

試しにハウスクリーニング業者を集める投稿をしたところ、短期間で多数の問い合わせが来た。需要の大きさを実感した出来事だった。

次はペットサービス

グレッグが次に注目するのはペットサービスだ。移動式の犬洗い車、散歩代行、ペットの世話など、街の中には仕事の形がたくさんある。

既存のペット系サイトは手数料が重なりやすい。そこに、わかりやすい年額制で勝負できる余地がある。グレッグはそう読んでいる。

最後に残ったメッセージ

グレッグが最後に語ったのは、起業の根っこにある話だった。

やめた瞬間、何も起きない。挑戦を続ける限り、可能性は残る。成功している人間も、金だけで動いているわけではない。強い情熱があるから続けられる。

昼はペンキを塗り、夜は仕組みを作る。その積み重ねが、職人が主役になれる場所を生んだ。